クライアントの声

庭からはじまる家づくり

家づくりや庭づくりでは、建築家・工務店・左官職・ガーデンデザイナー・造園職、それぞれ分業体制です。しかし、ここでは建主の思い「庭を中心に据え、健康に暮らす」をテーマにそれぞれが意見を出し合い、互いの領分を越えて協働。どこに居ても気持ちの良い空間に仕上がりました。


ご依頼のきっかけは?

祖父母の土地と建物を相続し、家を建て替えることになったのです。その時、私たちは集合住宅の3階に住んでいたんですが、ベランダから手を伸ばすと届くくらいの場所に大きな桜の木があって。緑を感じられる暮らしがすごく豊かで気持ちよかったんですよね。

その体験があって、新居でも「緑を感じて暮らしたい」という希望は必須条件になっていました。でも、敷地の周りは緑が多い環境ではないし、それなら自分たちで庭のある家にするしかないな、と。

でも、なかなかそんな家づくりをしている所が見つからなくて。視点を変えて「庭づくりから考えてみよう!」とインターネットで検索をしていたらエービーデザインさんのホームページに行き着いたんです。そこで建築家と一緒に「庭づくり・家づくり」をされている事を知りました。そのルートで建築家の冨田さんと出会って、正木さんに庭をお願いする事を前提に、家づくりが始まりました。

私たちの思いに寄り添い、汲み取ってくれる

私たちの家づくりはスロースタートで、はじめの数ヶ月は、正木さんと冨田さんと一緒に我が家で食事をしたり、雑談が多かったですよね。でもそこからお二人とも思いを汲み取ってくれていて、その時に話した思いが、家や庭の設計に生かされているんです。それと、正木さんは「若い人と価値観を共有して、美味しいものを食べられるのってとても幸せなことだな」と言われて。こんなにベテランの方でも勉強熱心で、私たちの思いを同じ温度で聞いてくれる。素直に寄り添ってくれることに感動しました。

左からご主人・奥様・正木・冨田さん(建築家)

ロールプレイングゲームのよう

私たちの理想とする「雑木林に佇むような家」「健康になれる家」に向けて、正木さん・冨田さんを中心に、経験と技術のある工務店さん、左官職さん、家具メーカーさんが集結してくれて、家づくりの間は、強い味方がどんどん増えていくロールプレイングゲームのようでした。
昔、ある本で大御所建築家の対談を読んだことがあったのですが「縦割りの分業体制の仕事だと、いいものづくりはできない。」という言葉がずっと印象に残っていたんです。でも自分には縁遠いと思っていたんですよね。それがこの現場で皆さんが半ぽづつ歩み寄って、信頼しあって、いい仕事をして。自分の限界を超えたところを目指しあっている姿を目の当たりにして、こういうものづくりって、本当にできるんだ!と感動しました。

「外ありき」で家ができるから、絶対に気持ちいい

日の入り方も風の入り方も、植物があるのとないのでは違いますよね。植物と家がお互いリンクするように「外ありき」で家が建ったら、難しく考えなくても、誰もが気持ち良いと思うんです。ここに住み始めて半年が経ちましたが、室内から紅葉や新緑を楽しんだり、木漏れ日を感じて毎日とても気持ちよく暮らしています。暖かくなってきて息子たちが庭で遊ぶ時間も増えました。夜は明かりが緑を照らしてくれて。お酒とともに極上の時間を過ごしています。

緑が人の心もつなげてくれる

この土地はもともと父が育った場所で、近隣には父と同年代の方もいらっしゃいます。でも私たち夫婦はお話しする機会があまりなくて、引っ越し前は少し緊張していました。そのご縁をしっかりつないでくれたのは、正木さんの植栽でした。我が家は道路側に外壁がなく、緑がプライバシーを守ってくれるような設計なのですが、この緑を通して少しづつ会話が増えて、お向かいの家に遊びに行かせて頂くことも。その時、窓越しに我が家の緑がしっかり見えてびっくり。奥様が「おたくの緑が、とても気持ちいいのよ」とおっしゃったんです。緑が自邸だけでなく近隣とのご縁もつくってくれて、暮らしも豊かにしてくれるんだなって改めて思いました。

雑木林に佇むような暮らし

家の中ではどこにいても緑を感じられるんです。窓の配置も植物の配置も、正木さんと冨田さんが連携してくださったおかげです。断熱・気密も十分配慮してもらっているので、こんなに窓があるのに冬でもとっても快適。今は思い描いていた、雑木林に佇むような暮らしを楽しんでいます。


▽この庭の実績ページ


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